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【テレルジ国立公園】馬で行くモンゴル旅行のすゝめ1【大自然を感じる旅】

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モンゴルらしさを感じるなら郊外へ

モンゴルと聞いてイメージするのはどんな風景でしょうか。

どこまでも続く大草原、放牧された牛や羊、点々と立つゲルや馬に乗る遊牧民たち…

というのが一般的なイメージだと思います。

こうした風景を見たり、遊牧民の暮らしを体験したいなら「テレルジ国立公園」がおススメです!

テレルジ国立公園とは

首都 ウランバートルから車で約二時間ほどのところにあるリゾートスポット。

大草原に点々とツーリストキャンプがあり、ゲルに宿泊したり、乗馬を楽しむことができます。

周辺には亀の形をした「亀石」や、社会主義政権による仏教弾圧時代に100人もの僧が隠れ住んだという巨石などの名所があり、

申し込めば実際にキャンプ地の近くで遊牧を行っている遊牧民の家にお邪魔することもできます。

伝統的モンゴルの生活を感じるのにうってつけの場所です。

 

私も国立公園内のツーリストキャンプに宿泊しました。

キャンプ名が旅行会社の予約表にも掲載されておらず、名前は不明です。

どこも大きくは変わらないと思いますので、参考にしていただければと思います。

旅行会社の現地手配会社が決めたところなので、他の会社のツアーでも特に記載がなければ現地の会社が指定したところとかになるんじゃないかと。

いざモンゴル体験

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キャンプ内

中に入るとゲルがいくつも並んでいます。

周辺は柵で囲われており、動物が入り込んできたりはしません。

人もキャンプの人とお客さんだけなので安全です。

ゲルの中にはストーブを中心にしてベットが2台(4台のキャンプもあるようです)。

奥に机や椅子、戸棚などが置いてあります。

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行ったのは8月中旬ですが、気温は最高でも15℃を程度。

昼間でもフリースやダウンを着ていました。

夜は日本の真冬と変わりません。モンゴルの生活にストーブは必要不可欠です。

キャンプの人が定期的に火をいれてくれるので、あとは自分で薪を足して過ごします。

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炎に癒されます。薪ストーブなんて普段の生活では使わないので新鮮。

薪の爆ぜる音を聞きながら布団に入ると、じんわりと温まった部屋と相まってとてもリラックスして眠ることができました。

お風呂とトイレは別の建物ですが、トイレは水洗の洋式トイレでとてもきれいでした。

お風呂はシャワーだけですが、こちらも綺麗。

ただ、モンゴルは全土で停電が多く、お湯が出ない…ということもあるので汗ふきシートなどは持って行った方がいいです。

私も滞在の最終日にお湯が出ず、お風呂をあきらめました。

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食事は大きなゲルがレストランになっていて、そこでとります。

宿泊用のゲルよりも外装が豪華です。

中はとても広く、100人ほど入ることができるのだとか。

結婚式をされる方もいるそうです。

隣のゲルはカフェになっており、コーヒーやカフェラテなどの他に抹茶ラテなどもありました。

 

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この抹茶ラテは韓国のもの。モンゴルはロシア、中国の影響が色濃く、韓国企業の進出も進んでいるようです。私有車はプリウスが多かったのですが、左ハンドルという点でバスなどの公共自動車はヒュンダイが採用されていました。

馬に乗って大自然を見て回る

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モンゴルに来たからには馬に乗ることをおススメします。

日本で乗馬というと、乗馬場で、というところが多いように思いますが、

モンゴルでの乗馬は言わば日本でいう自転車です。

初心者でも何10kmもの道を乗り、時には馬を走らせたりもできます。

 

大自然の中で馬を走らせる爽快感はなんとも形容しがたいものです。

ちなみに、モンゴルの馬は日本でよく見るサラブレットとは品種が異なり、

二回りほど小さい体形なので乗りやすいです。

 

大抵のツーリストキャンプは周辺の遊牧民と提携していて、

乗馬をする際は周辺の遊牧民が飼っている馬に乗ることになります。

馬の先導や案内をしてくれるのは、遊牧民の子供が多いようです。

私の時は14歳と10歳の男の子でした。

そう聞くと不安に思うかもしれませんが、

モンゴルでは「歩くよりも先に馬に乗る。」と言われるほど馬が身近で、

10歳以上の子供たちは乗馬のプロです。

「チューチュー(行け行け)」という掛け声をかけながら、馬を先導していきます。

モンゴルは英語教育に力を入れていて、少しの英語なら子供たちにも伝わるそうなので遊牧民の子供たちと仲良くなるのもいいかも。

馬にゆられて

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100人の僧が隠れ住んだ岩

先導されながら馬に乗ること20㎞ほど。

大きな岩が見えてきました。写真ではスケールが分かりませんが、ふもとの標識が日本でもよくある標識と同じぐらいの大きさです。

ここに、ソビエトの影響を受けて樹立した社会主義政権によるチベット仏教弾圧から逃れた僧が100人も住んでいたのだそうです。

パッと見ると居住スペースなんてありそうにみえませんが、

岩を登ってみると亀裂が奥まで続いていて、真っ暗で見えなかったのですがかなり奥まで空間がありました。

モンゴルでも大量虐殺の歴史があり、そんな負の一部が垣間見ることができます。

 

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亀石

今度はキャンプから60㎞ほど馬にのり、有名な亀石へ。

ガイドブックにもよく載っているツアースポットです。

本当に亀の形をしていて感動しました。

実際に見ると圧倒されるのですが、この亀石すごく大きいです。

脇に生えている木との高さの違いからも伝わるかと思います。

麓には石が山のように積まれているところがあるのですが、(写真右下のちょっと青いところ)

ここはお願い事をする場所で、石をその山に向かって投げてからお願い事をしながら3回時計回りに回ります。

私も旅の安全をお願いしておきました。

ちなみに、亀石も上ることができます。登り道はかなり急な岩場なので登る際は気を付けて。

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登っている途中からの景色

登りきったところから見る景色は本当に綺麗なので、足腰が悪くなければぜひ登ってみてください。

モンゴルの雄大な自然を実感できます。

遊牧民の暮らしを知る  遊牧民のお宅訪問

今回は先導をしてくれていた少年の家にお邪魔させてもらいました。

訪問の際にはいくつか注意点があるのですが、日本での訪問時の常識を持っていれば問題はないと思います。

ガイドさんに強調して言われたのは、

・敷居を踏まない

・6歳以下の子供の写真は撮らない

ということでした。

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中は壁にはタペストリーが飾られ、天井には細かな彩色が施されていてとても華やかです。

ゲルの一番奥には祖先を祭る祭壇があり、ナーダム祭などのメダルなども所狭しと並んでいました。

中の席に案内されると、家長である父親が馬乳酒を振舞ってくれました。

味は酸っぱいヨーグルトといった感じ。好き嫌いは分かれそうですが、体によさそうな味です。

さらに、自家製のチーズやバター、パンも出してくれました。

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遊牧民の作るバターは、毎日飼っている牛の乳をゲル中央のストーブ(かまど)で作っているのだそう。訪問時も、中央のストーブの上にバターの入った大鍋がありました。

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パンに自家製バターをつけて

このバターがとても美味しい。搾りたての牛乳で、何も加えずに作ったバターがまずいわけないですよね。
チーズも固めでぱさぱさした食感でしたが、とても濃厚な味でした。

おなかを壊す心配がなければ、馬乳酒もバターももっと食べたかった…。

それだけが残念です。

馬乳酒は腸内を綺麗にする作用があるので、デトックスによさそう。

まとめ

テレルジ国立公園での体験は日本では絶対にできないものばかりです。

たまには大草原の中をまったり馬で移動したり、遊牧民の生活を体験したりして、

せせこましい現代の生活から離れてみるのもいいかもしれません。

オンシーズンは夏です。

冬でも営業していますが、寒さが厳しいので夏がおススメです。